常時オフラインはいないことになる

「常時オフラインでいると、世界からいなくなる」

 

どこかで見た
「インターネットに存在しないものは、存在していないのと同じ」
という言葉が、ずっと頭に残っている。

正しいかどうかは置いておいて、
少なくとも今の世界では、それに近いことが起きている気がする。

 

誰かの名前を思い出せないとき、
まずやるのは思い出すことじゃなくて検索することだし、

お店も、人も、仕事も、
「存在しているかどうか」は、
検索に引っかかるかどうかで判断されてしまう。

 

見つからないものは、ないものになる。

 

それが、わりと当たり前に受け入れられている。

 

一度だけ、意図的に「常時オフライン」になったことがある。

一ヶ月くらい、LINEを開かず、電話にも出なかった。

理由があったわけじゃない。
常時つながっていることに疲れたのかもしれない。

 

結果として、友人が実家を訪ねて、
親から生存確認の連絡が来た。

 

正直、すごく面倒だった。

 

でも同時に、
「連絡がつかない」という状態は、
ただ静かになるんじゃなくて、
“異常”として扱われるものなんだとも思った。

 

オンラインにいないだけで、
存在そのものが不安定になる。

 

あのとき、自分は確かに生きていたのに、
世界の中では、少しずつ“いない側”に寄っていっていた。

 

SNSはあるけれど、
あれは流れていく。

今日の投稿は明日には沈んで、
一週間もすれば、存在していたことすら曖昧になる。

 

だから、残らない。

 

それに比べて、Webサイトは少し違う。

ちゃんとURLがあって、
ちゃんと“そこにある場所”として残る。

 

いわば、インターネット上の住所みたいなものだと思う。

 

ここにいる、と言える場所。

 

たぶん、だからサイトを作ろうとしている。

 

発信したいというより、
「ここにいる」と言える場所を持ちたい。

 

何を書くかは決めていないし、
更新頻度もどうでもいい。

むしろ、ちゃんとしていなくていい。

 

ただ、消えない場所に置いておく。

 

それだけで、
“いない側”から少し離れられる気がするから。

 

常時オフラインでいることは、
静かで、自由にも見える。

 

でも実際は、
誰にも見つけられない場所に、
自分を置いてしまうことでもある。

 

だから、とりあえず、作る。

 

まだ何者でもないまま、
名前も決まっていないままでもいいから、

 

「ここにいる」と言える場所を、ひとつ。